今回ご紹介するのは、トヨタ マークⅡクオリス(MCV25W)のマフラー製作事例です。
この車両は生産終了からすでに25年以上が経過しており、純正部品の入手が難しい状況。今回は「音量は静かめ、しかしノーマルとは一味違う存在感を残したい」とのご要望をいただき、センターパイプとリアマフラーをワンオフ製作しました。
入庫時にはリアピースのみ社外品が装着されていましたが、音量が大きく、車両のキャラクターには少々過剰な印象でした。

まずは3Dスキャンによって車両下部の形状を高精度にデータ化。現車合わせだけに頼らず、CAD設計と組み合わせることで、フィッティングの精度と製作効率を高めます。

こちらは3D CADで設計したセンター~リアのマフラー全体像。純正と同様にサブタイコを2つ配置し、メインタイコは容量を大きく取ることでしっかりと消音性を確保しました。

実際の製作画像です。すべてSUS304ステンレス製で、パイプ径・タイコサイズまでオーダー仕様。

リアバンパーの切り欠き形状に合わせて、外径101mmのテールエンドを配置。ルックスも機能性も両立した仕上がりとなっています。

純正センターパイプから切断・流用した触媒も、同じ位置にしっかりと取り付け済み。排ガス対策も抜かりありません。

製作完了後のリアビュー。ノーマルと比べて主張しすぎない絶妙な存在感のエキゾーストが車両全体を引き締めています。